みなさま、おはようございます。
今日は、いつもブログに遊びに来てくださる皆さん向けというよりは、ブラウザの検索から「海外 帯状疱疹」「ベトナム 帯状疱疹」などの検索ワードで情報を探している方に向けて書いております。
先日、こちらの記事↓でも帯状疱疹になったことについて少し触れましたが…
今ではすっかり良くなりました。
しかし、「これ、帯状疱疹かも?」と思ったときに、外国ではどんな治療がされるのか、日本語で検索してもほとんど情報がありませんでした。
あくまでベトナムはホーチミンシティにおける私のケースにはなりますが、どんなお薬が出て、どれくらい治療費がかかるのか、ということについてまとめておくことにしました。
海外在住の方や、旅行先で帯状疱疹の症状が出た方の参考になればと思い、この記事を書いています。
ちなみに、帯状疱疹は英語でherpes zosterで、ベトナム語ではzona thần kinhだそうです。
帯状疱疹かも?病院受診を決める
ある日、いつものスーパーでドランゴンフルーツの柔らかさを確認しながらどれを買うか選び終わった時、右手の人差し指と中指の間がかゆいなあと感じて…
その時は、ドラゴンフルーツについていた虫か何か、それとも蚊かダニかなあ…?と思った程度でした。
その後はしばらく何もなかったのですが、1週間くらいすると、その箇所と、右肘から約5cm上の腕の一部にもかゆみを感じ、小さなぼつぼつができていて…
患部の状態と、手の指股という場所から、もしかして水虫?と思い、水虫に有効と書いてあるオロナインH軟膏を塗って過ごすこと2、3日。
あまり良くならないし、そういえばなんか右の脇の下にも違和感がある…
全部体の右側だな、もしかして…帯状疱疹?と思い当たって、夜8時半でしたがすぐに病院受診と通訳を依頼しました。
「痛みが強いようであれば今すぐ内科を受診することもできますが、明日朝に皮膚科を受診するのとどちらがいいですか?」
とのことでしたが、私は痛みがそこまで強くなく、専門医に診てもらう方がよかったので、翌朝の皮膚科受診をお願いしました。
ちなみに、私は夫の勤務先の福利厚生で病院受診の予約や通訳サービスを受けることができるので、今回もそのサービスを利用しました。
持っていくとよい物
病院を受診するにあたって、持っていくと良いと思うものを記載しておきます。
保険の書類
海外旅行保険の紙です。
私が持っている物だと「海外旅行総合保険 企業包括契約 渡航者カード(OVERSEAS TRAVEL ACCIDENT INSURANCE IDENTIFICATION CARD)」と記載があります。
今回のように保険が適用される可能性がある場合は、会計のときに提示し、病院側がコピーを取ります。
ちなみに、一応パスポートやTRC(一時滞在許可証)も持っていきましたが、不要でした。
冷房避けに羽織るもの
当日は、上腕の患部を見せやすいようにと思い、半袖Tシャツで行きました。
しかしながら待合室の冷房が寒かったので、持って行ったウルトラライトダウンを羽織りました。
寒さが気になるタイプの方は、ストールやシャツなど、何か羽織るものがあると安心です。
油性ボールペン(青色)
通訳さんから渡される書類に記入したり、もらったお薬の箱やシールに用法を書くのに使います。
青色なのは、ベトナムでは書類に記入する際など、ほとんどの場合に青色を使用するためです。
また、医師からもらう処方箋にはベトナム語と英語で用法が記載されているのでそれを見れば分かるのですが、私が体験した限りだと、薬局でお薬を買うときはほとんどの場合、通訳さんから用法の説明があります。
通訳さんは必ずペンを持っているので借りられるとは思いますが、自分で持っていく方が好きなときに使えて良いと思います。
マスク
病院に行くことで風邪やインフルエンザウイルスをもらわないために、病院内ではマスクをすると良いです。
初診の内容
初診の内容はこんな感じでした。
- 血圧を測る(毎回)
- 問診と患部チェック(毎回)
- 血液検査と尿検査
最後の血液検査と尿検査ですが、通訳さんを通して聞いたところによると、以下2点を確認するためだそう。
- 帯状疱疹治療のための薬を飲んでも問題ないか、腎機能や肝機能の数値を確認する
- 帯状疱疹と確定するため
実は2点目の「帯状疱疹と確定するため」が何度聞いてもピンと来ず、「まあ結果をもらうときに何をもって確定するのか確認しよ」と思っていました。
翌週の再診時の結果書類と説明によると「水痘・帯状疱疹ウイルスの有無を調べる検査」だったみたい。
結果は陽性だったので、「やっぱり帯状疱疹ですね〜」とのことでしたが…
「この結果って、過去に水ぼうそうになった人なら、帯状疱疹の症状が出ていない場合も陽性になりますよね?」と聞くと「なる」とのこと。
え?ならば、こちらに持ってきている私の母子手帳にも記載されている通り、私は自分がいつ水ぼうそうにかかったかも知っているし、水痘・帯状疱疹ウイルスが私の体内にあるのは検査しなくても分かることなのですが…(保険適用で支払いの必要がないとはいえ、不要な検査させられるのって嫌なんだけどもっ)
と言ってみたところ、医師からの回答はこの通り。
ベトナムでは、過去に水ぼうそうと診断されていても、それが誤診の場合もあるんです。そのため、体内に水痘・帯状疱疹ウイルスがあるかどうかを調べるのですよ。
へえええ〜〜そうなのかあ〜〜
調べたら、日本でも、症状が似ているらしい単純ヘルペスとの区別をするために検査をする場合もあるようですね。
処方されたお薬
初診で処方されたお薬は6種類。
左上から時計回りに…
- Xanh methylen|Millan 20ml
- Bilastine 20mg|Bilaxten 20mg
- Gabapentin 300mg|NeuRONTIN Cap 300mg
- ガーゼとテープ(自分でドラッグストアで購入)
- Scanneuron|Vitamin B1 100mg; B6 200mg; B12 200mcg
- Acyclovir 800g|Acyclovir Stella 800mg
Xanh methylen|Millan 20ml
塗り薬です。
1日2回綿棒で患部に塗るとのことだったので、私は朝と夜のシャワーの後に塗っていました。
これがですね、ものすごい青紫色で…!
肌に塗ると当然青紫になるので、初めて見たときはびっくりしました。
ただ、私はこちらで生活する中でたぶん同じ薬を塗っている人を見たことがあったので「あの時のあの方も帯状疱疹かヘルペスだったのかな」と思い出しました。
ちなみに、両親とテレビ電話したとき、「そういえば昔はヘルペスのときに塗るのってそんな感じの薬だったかも…?」と母が言っていました。
Bilastine 20mg|Bilaxten 20mg
抗ヒスタミン薬で、アレルギー症状の治療に用いられるとのこと。
帯状疱疹の場合は、かゆみ止めとして処方されるようです。
服用する場合は、朝夕2回、1回1錠と処方箋に記載があります。
確かに私も患部が多少かゆくはあったのですが、かゆみ止めが必要なほどでもなく…
断ろうかとも思ったのですが、今後の進行でどのくらいのかゆみが出るのか予想できなかったので、もらいました。
結果、飲む必要はありませんでした。
(あくまで私の場合です!このお薬に助けれられる場合もたくさんあると思います。寝ているときにかゆくて掻いてしまうこともあると思うし)
Gabapentin 300mg|NeuRONTIN Cap 300mg
朝夕2回、1回1錠の、帯状疱疹による神経性の疼痛を軽減する薬だそうです。
他の薬のせい、またはそのかけ合わせの可能性もあるのですが、この薬を飲んだあとは、副作用がありました。
全身が自分のものでないかのような不思議な感じというか…
例えとしては、座って講義を受けているときや会議中時に眠くなって、頭が後ろにふっとなって意識を失いそうになる感じがずっと続くような状態。
服用した後の午前中いっぱいと、寝る前くらいにそのような症状がありました。
(夜は寝てしまうからかあんまり気にならないけれど、活動している午前中は気になりました)
その症状が出ているときは、座っていたり立っているのには深呼吸と気合がいるので、あまり動かないようにして、ソファで横になって過ごしました。
Scanneuron|Vitamin B1 100mg; B6 200mg; B12 200mcg
朝夕2回、1回1錠の、ビタミン剤です。
調べたところによると、神経系疾患治療のサポートとして処方されるようです。
Acyclovir 800g|Acyclovir Stella 800mg
1日5回、1回1錠の抗ウイルス薬です。
1日5回なので、私は8時、11時、14時、17時、20時に飲んでいました。
3時間ごとというのは意外とあっという間なのと、忘れそうだったので、スマホのアラームをかけて飲む時間を忘れないようにしていました。
Efferalgan Codein 30mg+500mg sủi| Paracetamol; Codein
あとはこのほかに、処方箋の時点では解熱鎮痛薬もありました。
帯状疱疹の場合、痛み止めとして処方されるようです。
でも私の場合、水疱の範囲が小さく、受診時点で痛み止めが必要なほどの痛みもなかったので、断りました。
ドラッグストアで購入できることを知っていたのと、自宅に日本から持って来た痛み止めがあるので、もし痛くなればそれで対応できると考えました。(結局飲む必要はありませんでした)
処方された薬について自分で調べてみる
ホーチミンシティの国際病院ビンメックのウェブサイトから、薬について調べることができます。
トップページ上部の検索窓に薬の名称を入力すると、薬剤師の方などが執筆した記事や、よくある質問のページがヒットします。
結果はベトナム語で表示されますが、Google翻訳にかけるとほとんどの意味は分かりますので、自分で調べてみると安心ですね。
初診後の経過
初診後に塗り薬と飲み薬を開始して2日目には水疱の痛みや症状がかなり改善されました。
もともとそんなに痛みが強い方ではなかったと思うけれど、体感では半分くらいになった感じ。
午前中は薬の副作用によってぼんやりするので、「あ〜来た来た〜」と思ったら、パソコンでの作業や家事はやめて、ソファで横になって目を閉じたり、そのまま居眠りしちゃったりと、のんびり過ごしました。(家事などはその波がやってくる前に片付けておくと楽でした)
右手人差し指と中指の指股に疱疹があって、少ないとはいえ痛みとかゆみもあるので、頭皮や髪を洗ったり、ドライヤーで乾かすのは億劫に感じました。
そのため、3〜4日に1度くらいの頻度で、副作用の波が落ち着く午後に美容院に行き、シャンプー&ブローをお願いしていました。
1週間後の再診
1週間後の再診では、痛みもかゆみもなくなり、だいぶ良くなりました。
しかし水疱がまだ完全には治っていなかったので、前述の1日2回の塗り薬の継続と、新しいビタミン剤を飲むようにと言われました。
Enervon C|Vitamin B1; B2; B5; B6; B12; Vitamin C 500g
ビタミンBとCのビタミン剤です。
そのまた1週間後の再診
さらに1週間後には水疱もかなり良くなっていたので、これにて通院終了とのことでした。
帯状疱疹は自然に治ることもあるようですが、入院が必要な場合もあるので、早めに病院受診するのが安心かなと思います。
私のように患部の範囲が狭い場合でも痛みはありましたから、範囲が広かったり、顔、頭、胸や腹などの胴体、脚など(ていうかどこでもですね…!)で患部の範囲が広い場合、どれほどの痛みかと想像します。
何より、今出ている症状がなんなのか分からない、という状態が個人的には一番不安に感じたので、専門の医療機関を受診して調べることができてほっとした、というところもありました。
かかった金額
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- 1回目の受診 約3.500Kドン(21,175円)
- 2回目の受診 約350Kドン(2,118円)
- 3回目の受診 約330Kドン(約1,997円)
今回は全額保険適用となったため、自己負担は0円でした。
まとめ
海外在住で帯状疱疹になったことと、ベトナム・ホーチミンシティの病院で治療したことについて書きました。
この情報を必要とする方の参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!