【235冊読んだ】2023年心に残った本10冊

読書

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みなさま、おはようございます。

毎年恒例になりつつあるこの企画。
2023年に読んだ本の中で、とくに心に残った10冊をご紹介します!

去年2022年の心に残った10冊

今年の発表に入る前に、まずは去年2022年の心に残った10冊をご紹介。
こちら↓の記事で紹介しましたね。

【164冊読んだ】2022年心に残った本10冊
2021年に引き続き、とくに心に残った10冊を紹介します。読書される方の参考になれば嬉しいです。

2023年の読書

今年も何度かKindle Unlimitedを活用しつつ、ほぼ100%の本を電子版で読みました。

文字の多い本はKindle Paperwhite、写真や絵の多い本はiPad Airで読んでいます。
とくに、Kindle Paperwhiteはもはや私の生活に欠かせないアイテムになっています。

紙の本で読むのも大好きなのですが、重たくて分厚い単行本などは、Kindleで読むと本当に楽と感じます…!
読むために片手で持つのも軽いし、持ち運ぶためにバッグに入れても重くないし、かさばりません。

また、個人的に2023年の読書で大きかったのは、ブクログに登録している「読みたい本」を大幅に整理し、そして大幅に読んだこと!

例年、読みたいと思う本が溜まっていくばかりで、読了するスピードが追いつかなかったのです。
その「読みたい本」をいま一度整理して、試し読みして、読むか読まないか決める、ということを続けていった結果…

今では手元にある電子版で読みたい本は、常時6〜15冊くらいになりました。
このくらいだと、これから読みたい本が十分見渡せるし、突然「いますぐ読みたい本」に出会っても、そちらにすぐ取り掛かれるという身軽さもあります。

それを続けていくと、不思議と満足度の高い読書ができるようになってきました。

…さて、またもや前置きが長くなってしまいました!
2023年に読んだ235冊の中でも、とくに心に残った10冊を紹介しますね。

ちなみに、紹介する順番は読了日順(昇順)です!

ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』(友廣純訳)

1作品目は、ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』(友廣純訳)です!

こちらは2月に読んだ本でした。

豊かでちょっと怖いような湿地の自然描写が美しく、物語の世界に自分も入り込んだかのように感じられました。

ミステリ要素も最後まで結末が分からず、急ぎ足で読み進めてしまうくらい、ページを捲る手が止まらない1冊でした。
500ページあるのですが、あまりに面白くて、たしか2日半くらいで読み切ってしまったと記憶しています。

読み終わってから10ヶ月以上経った今でも、ときどきこの作品の世界のことを思い出します。そのくらい、印象的な一冊でした。

オルナ・ドーナト『母親になって後悔してる』(鹿田昌美訳)

2作品目は、オルナ・ドーナト『母親になって後悔してる』(鹿田昌美訳)です。

こちらは3月に読んだ本でした。

「母親になって後悔してる」というのは「子どもを愛していない」とか「子どもを産まなければよかった」と同義ではありません。

そうではなくて、「母親になったことで晒される様々な社会構造の圧力がつらい」とか「母親になったことでこんなに孤立した気持ちになるなんて」という意味合いを内包しています。

ここで語られていることは、今までもきっと、ずっと存在していた思いなのだと思うけれど、それを見える形で世界に提示したという点に大きな意義があると感じました。

同じく3月に読んだ本で星5をつけた、チェ・ジウン『ママにはならないことにしました』(オ・ヨンア訳)もおすすめです。

白水社編集部『「その他の外国文学」の翻訳者』

3作品目は、白水社編集部『「その他の外国文学」の翻訳者』です。

こちらは10月に読みました。

いわゆるマイナー言語の翻訳者たちについてまとめられた本なのですが、とーっても面白かったです。

それぞれの方が、そもそもなぜその言語と出会ったのか?という点だけでも、バラエティに富んだお話ばかりで、すごくドラマチック…!

メジャー言語ならば困ることのない辞書やテキストも、マイナー言語となると「無い」という地点から始めなくてはならないこともあり、別の比較的メジャーな言語を経由して学ぶ必要があるというのも、本当に大仕事だと感じました。

こちらの作品を通して、来年はもっともっと、いろんな国の、いろんな言葉の翻訳作品を読みたいなと思いました。

M W クレイヴン『グレイラットの殺人』(東野さやか訳)

4作品目は、M W クレイヴン『グレイラットの殺人』(東野さやか訳)です。

大好きな〈ワシントン・ポー〉シリーズの第4作目です。

今回はいつもの私より注意深く読みましたので、「この人が怪しいぞ!絶対怪しい!」と気をつけながら読んだのですが…

真相はやっぱりちょっと手の届かないところにあって、「あー!やっぱりやられたー!(嬉しい)」という感じで読み終えました。笑

毎作品とも期待を裏切らない面白さで、次回作が出るのが待ちきれません!
私はシリーズの続編を心待ちにしている作品がそれほど多くないので、個人的には大きな楽しみになっています。

これからこのシリーズを読み始めたい方は、ぜひ1巻からスタートして楽しんでくださいね!

木ノ戸昌幸『まともがゆれる ――常識をやめる「スウィング」の実験』

5作品目は、木ノ戸昌幸『まともがゆれる ――常識をやめる「スウィング」の実験』です。

こちらも10月に読みました。

そもそもこの本を知ったのは、川内有緒『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』で紹介されていたから。
川内さんの書く文章が好きで、わざわざ日本一時帰国時に、紙の本を取り寄せて読んだ1冊でした。
この作品の中で『まともがゆれる』が紹介されていて、本の中に登場する別の本が気になって調べて読む、というのはたまにあることなのですが…

それにしてもこちらは、大ヒットでした。
今後の人生でも何度も読み返すのじゃないかなあ、と思う1冊。

大学生のとき、自分の学部学科でもない社会学の講義に出ていたのですが、その時の先生がよく言っていて、今でも心に残っているのが…

「揺さぶりをかける」

という言葉。
当たり前とされていること、抑圧されていること、見えないことにされていることに「揺さぶりをかける」…それが大事、と仰っていて。

この本を読んで、その言葉を思い出しました。
そして、「揺さぶりをかける」ということ、その社会へのインパクトの大きさと大切さも改めて感じました。

市川沙央『ハンチバック』

6作品目は、市川沙央『ハンチバック』です。

こちらも10月に読んだ本。この月は個人的に心に残る本との出会いが多い1ヶ月でしたね。

そしてこの作品も、忘れられない1冊!
すでに2回通して読みましたが、実はその後もときどき読み返しています。
読むたびに、「頭の後ろをガーンと殴られる」感じ。(そういえばこの言葉もさっきの社会学の先生がよく言っていた。笑)

衝撃が強すぎて、心の中から全然出て行ってくれないような感じなのですが、それくらい印象的な作品でした。

作品の中に登場するあらゆることが、私には「分かるわけない」ことばかりなのですが、それでもなお目を逸らせない、そんな魅力があります。
分かるはずもないけど、この怒りの熱量に呼応して拳を突き上げたくなる、そんな作品。

市川さんの次回作も、待ちきれず楽しみにしてしまいます…!

アンソニー・ホロヴィッツ『ヨルガオ殺人事件』(山田蘭訳)

7作品目は、アンソニー・ホロヴィッツ『ヨルガオ殺人事件』(山田蘭訳)です。

こちらは12月に読みました。
〈カササギ殺人事件〉シリーズの3巻目と4巻目です。

1巻と2巻はこちら↓

前作も面白かったのですが、この時は登場人物があまりに多くてちょっと混乱!
十分には楽しめなかったように感じたのです。
後にテレビドラマシリーズも観て、自分で読んだ作品世界との答え合わせをしたような感じでした。

一方、今作は相関図も作り、めいっぱい作品に入り込んだので、前作以上に楽しめ、満足度の高い読書体験となりました。

2024年は、アンソニー・ホロヴィッツの〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズを読むことも楽しみのひとつです!

濱野ちひろ『聖なるズー』

8作品目は、濱野ちひろ『聖なるズー』です。

12月に読んだ作品。
犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」を扱ったノンフィクションです。

正直に言うと、この本を読む前に私が動物性愛者と聞いて頭に思い浮かべたのは、動物に対する性的虐待ではないの…か?というイメージでした。

著者の濱野さんが読者と限りなく近い視点に立ってくれており、決して置いてきぼりにされずに、理解を深めていくことができました。

「ズー」たちと少しずつ対話しながら、濱野さん自身の性と愛に対する向き合い方が変化していくのも興味深く読みました。

高瀬隼子『犬のかたちをしているもの』

9作品目は、高瀬隼子『犬のかたちをしているもの』です。

こちらも12月に読了。

こちらの作品で初めて高瀬さんの小説を読んだのですが、かなり、かなり好みです。
文体もそうだし、扱っているテーマ、小説の世界全体の雰囲気みたいなものが、なんだかとても好きです。

1988年生まれとのことで、私と年齢も近く、生き方、身体、パートナーシップ、子どもを持つということなどなど…
突飛だけれど容易に想像がつくような設定で、人の心の動きや、自分の中にある意外性に、はっと気付かされる読書体験でした。

高瀬さんの作品はこの他に『水たまりで息をする』も読みました。
他の作品も少しずつ、大事に読むのが楽しみです。

桐野夏生『燕は戻ってこない』

10作品目は、桐野夏生『燕は戻ってこない』です。

こちらも12月に読んだ作品。
12月の読書記録でも感想を共有した1冊ですが、その後も私のお腹の底の方に残り続ける、そんな作品でした。

「代理母」となった主人公と、彼女を取り巻く人々のさまを描き、性と出生、また社会の格差を炙り出す、大きな1冊でした。

読んで癒されたり、楽しい気持ちになる読書も好きなのですが、社会問題を扱い、読者に考えさせる作品との出会いは、やはり心に残ります。

まとめ

2023年に読んだ235冊の中から、とくに心に残った10冊を紹介しました。

2024年の読書は…

  • 濃密な読書体験を増やしたい
  • 外国文学をもっと読みたい
  • 純文学をもっと読みたい

こんな感じの気分です。

読まない本と読む本を選ぶ精度を上げて、心に残る濃密な読書体験を増やしたいと思っています。
冊数の多い少ないよりも、読後の自分的な評価で、星4とか5ばかりが付く読書が増えたらいいなあと。

外国文学はもともと好きですが、アメリカやヨーロッパのものがこれまで多かったので、それ以外の地域の作品も、もっと読んでみたいです。

そして、これまでも好きだった純文学が、なんだかよりいっそう好きになっているので、たくさん読んで、感じて、考えてみたいなと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
2024年もたくさんの素晴らしい本との出会いがありますように!

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